命輝く医療とは 合宿討論会

プログラム

シンポジウム全体のプログラムはこちらをご覧ください(pdfファイル 250kb)

<ミニシンポジウム> 『命輝く医療とは』 −「虹のかけはし〜統合医療実現への絆作りを目指して」−

『命輝く医療とは』「虹のかけはし〜統合医療実現への絆作りを目指して」 

長堀 優(司会・命輝く医療とは実行委員)

 病い、障害は、そして死は、ただ一方的に悪いだけのものなのでしょうか。

善と悪、正と不正とを明確に区別する二元論に準じるかのように、実際の医療現場では、病気は消さねばならぬ悪であり、死は敗北とみなされてきました。しかし、本当にそうなのでしょうか。

善と悪とを明確に区別する西洋的な考え方よりも、むしろ悪があるから善がある、闇があるから光がある、しかもお互いに移り変わりうるのだ、つまり仏教で言うところの善悪不二ともいうべき東洋的哲学を今一度見つめなおしてみる必要があるのではないでしょうか。そうすれば、病気への見方も大きく変わるはずです。

 この考えに基づき、病、障害を決して否定的にとらえることなく、むしろその深い意味に気づき、人生の意義、本来の目的を考え直すことができれば、治療の進め方も現在とは全く違ってくることでしょう。

西洋医学はたしかに力がありますが、人間の体を機械のように部品に分けて考えがちです。西洋医学の利点を生かしつつ、代替医療の良いところを積極的に取り入れて、人間の身体、心、魂全体の調和をはかり癒すことにより自然治癒力の促進を目指すいわゆる統合医療が、今後の新しい医療を考える上で重要になってくるのではないでしょうか。

今回のミニシンポジウムでは、東洋の伝統医学や西洋のシュタイナー医学、さらに自然療法、音楽療法など各種の代替療法のさらなる可能性をさぐるとともに、統合医療実践のための診療所⇔施療所間ネットワークの現状、患者さんやご家族が、その心を癒し支えるために医療者・施療者と幅広くつながることができる新しいネットワークの構築などについても幅広い討議を行いたいと考えます。

統合医療の実践のみならず社会の健全な発展のためにも、人の心のつながりから社会的システムに至るまで有形無形のネットワークが、これからますます重要になってくるはずです。さまざまなネットワークがどんどんひろがり、活発になれば、心も身体もそして社会も輝きます。そのとき、それぞれのネットワーク同志も有機的に結びつき、地球に大きな”にじのかけはし”を架けてくれることでしょう。

 

○3月20日(土)

司会 串田 剛先生(命輝く医療とは実行委員)
アシスタント 中(命輝く医療とはプログラム委員)

10時〜10時55分(55分)

「シータヒーリング」

串田 剛先生
江東区寿康会病院脳神経外・癌コントロール協会理事

×

吉田看護師

日本における統合医療のための新しいヒーリング技術      
New Healing Modality for Integrative Medicine in JAPAN
副題 シータヒーリングの御紹介
Introduction of Theta Healing for Medical Practice

さまざまな海外のヒーリング技術が日本に紹介されてきた。
しかし医療行為として本格的に評価されているとは言い難い。
シータヒーリングは米国のヴァイアナスタイバルによって90年代に開発されたその技術は1シンプル2さまざまな人類の英知が絶妙なバランスで統合されている。
3後継者を育ている4テクニックを人類の共有財産として公開している5常に改良を重ねている。6特定の宗教と結びつかず、世界のあらゆる信仰のひとが使っている。など多くの点から確実性、即効性があるヒーリングとして医療に導入できるものと確信している。
そのシータヒーリングの概要をここに紹介する。


11時05〜12時(55分)

「介護に生かす心身法について」

積山鉄平先生
古武道・意定派心身法 奥伝講師 介護ヘルパー

×

中 ルミ
ヒーリングタッチ・訪問看護師

バーバラブレナン「癒しの手」の中で紹介されている、ハラヒーリングを使い縦軸を使った介護法の紹介とデモンストレーション。

太極拳や合気道をされている方はすでにご存じかと思いますが、縦軸を繋げ、グランディングがしっかりすると、筋力をほとんど使用せずに、相手の軸と気を合わせることで、楽に介護ができるようになり、腰痛対策にもなります。

天と地の縦軸が繋がった状態や、しっかりとグランディングされた素晴らしさを体験してみてください。


13時〜14時30分(90分)

パネルディスカッション
「統合医療実践に向けての課題と対策」

串田剛先生(脳外科医)×積山鉄平先生(古武道・意定派心身法講師)×吉田看護師×音堅利恵看護師(精神科)×中ルミ看護師(訪問看護・介護ヘルパー講師・癌看護)



14時40分〜16時(80分)

「聖なる女性性は、癒しの統合医療を推進する」

土井 麻里先生
関西医科大学心療内科学講座助教・心療内科医

統合医療は癒しの考えに基づいています。古代では、女性性がそなえている、神秘的な生命力や、全てを包括し見守る能力、高次元の存在と繋ぐ働きは、癒しの根本として尊重されていました。こうした女性性の特質は男性にも女性にも備わっているものです。医療だけでなく、社会的、環境的にも、現代の私達が直面している問題の糸口は、私達自身の女性性を高め、男性性とのバランスをとることにあります。本講演では、聖なる女性性のよみがえりについて講演し、女性性を高めるための実習を行いたいと思います。

16時10分〜17時(50分)

パネルディスカッション
  「前世療法によるグリーフケア」

池川明先生(産婦人科医)×土井麻里先生(心療内科医)×大槻麻衣子先生(大槻ホリスティック医院長・前世療法)×コクーンさん(主婦2人組の音楽ユニット)×カール・ベッカー(京都大学こころの未来研究センター 教授 )


17時10分〜17時40分(30分) 

ミュージックコンサート

コクーン

“ほんとに大切なことってなんだろう・・・?“

コクーン

音楽ユニット「コクーン」は、子どものPTA活動を通じて出会った水月悠里加さん(ボーカル)と本田裕子さん(キーボード)のコンビです。本田さんが長男を先天性の病気で亡くしたことを知り、水月さんが曲を作ったことが初めの一歩となりました。友人を励ますつもりで開いたホームコンサートをきっかけに、口コミでうわさが広がり、ライブはいつのまにか400回を超え、テレビ、ラジオなど数々のメディアにも登場し活躍されています。

 毎日元気で暮らしていけることのありがたさ、死に直面して、命の大切さを身にしみて感じたこと、その痛みが、コクーンの活動の原点になっています。身をもって「ピンチの下にチャンスあり」「大変は大きく変わるチャンス」と実感しているそうです。

 

コクーンは、自分たちの歌が、命の大切さや、家族の絆、日常の幸せ・・・などなど、「ほんとうに大切な何か」に気づくきっかけになってもらえたら、と願っています。


※18時〜懇談会(別会費:参加費4000円)

○3月21日(日)

司会 長堀 優先生(命輝く医療とは実行委員)
アシスタント 中(命輝く医療とはプログラム委員)

9時30分〜9時35分(5分)開会あいさつ
9時40分〜10時55分(75分)

統合医療実践への2つの取り組み
〜病院における外来診療と地域における医療ネットワーク〜

石橋建三先生
港北治療院院長、整体手技療法家、按摩マッサージ指圧師、健康運動指導士、日本ホリスティック医学協会常任理事

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山本百合子先生
山本記念病院理事長、医学博士、皮膚科専門医、日本ホリスティック医学協会常任理事、日本ホメオパシー 医学会認定医、ホメオパシー心身医学研究会、日本アントロポゾフィー医学のための医師会メンバー


病院やクリニックでの統合医療の実践は、医師法、保険請求上のさまざまな制約などのため、決して容易ではありません。そのような状況の中、総合病院において各人にあった治療のための予約外来を開設している山本百合子先生と近隣で活躍される医師、療法家による医療ネットワークを展開する石橋建三先生に、統合医療の現況と今後の展望について語っていただきます。


11時〜12時(60分)

シュタイナー医学の現況と展望

浦尾 弥須子先生
川崎市立井田病院 耳鼻咽喉科部長

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堀 雅明先生
堀耳鼻咽喉科医院 院長


20世紀始めに、ルドルフ・シュタイナー博士とイタ・ヴェーグマン医師は、医学を精神科学的な観点から見つめなおし、肉体だけでなく精神や魂を含めた全体の存在として人間をとらえ、人間や疾病への認識を深め、西洋近代医学にとどまらない幅広い医療を展開しようと考えました。この概念は、医学のみならず教育学にも広く応用されています。

シュタイナー医学の特徴は、生体の潜在治癒力を引き出す、いわば「治癒術」であり、実際の治療においては、薬物療法のみならず、心理療法、運動療法、芸術療法などによる総合的なアプローチを実践しています。

シュタイナー医学を実践している医師は、ドイツ国内に1000人はいるとみられますが、浦尾先生は、そのドイツに4年間留学されています。また、堀先生は通常診療の傍ら、シュタイナー医学に基づいた治療を実践されています。当日は、シュタイナー医学の概念と今後の可能性についてお二人にご講演いただくとともに対談を行っていただく予定としています。


13時〜14時(60分)

「医療の中に霊性を」

斉藤大法師
元浜松医科大学医師(精神科)
四方僧伽 修行担当日蓮宗 本國寺僧侶

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高橋理絵さん
「Hearing Awareness Prema」主宰
「レイキハーモニー」代表
現代レイキマスター クラニオセイクラルバイオダイナミクス プラクティショナー


〜重い病気(潰瘍性大腸炎)に罹ったことがきっかけで医師(精神医学)となり、その後僧侶となった大法上人と2度の悪性リンパ腫を患ったことにより「現代レイキ」に出会い人生の輝きを知ったセラピスト理絵が、現代医療について考える〜

患者は、いくつもの検査が終了し、病が告げられた途端、「治らなければならない」「治さなければならない」という渦の中に投げ込まれてしまいます。

「死んだらどうなるの?」

その一言を誰にも投げかけることが出来ずに、心の奥底に秘めています。

「死」は医療の中でも、家族の中でも、あってはならないこととされています。
だから患者自身もつらい治療を頑張るのですが、ただただ「死なない」ということのみに焦点が絞られがちです。

その時に、魂について話が出来る存在があったら、患者も家族もどれだけ救われるでしょう。
殊に重症の多くの患者にとって、死なないように頑張ることではなくて一瞬一瞬を「より良く生きようとすること」が大切であり希望なのです。
そして、「より良く生きること」は「より良く死ぬこと」でもあります。
「死を如何に迎えるか」それは、「如何に生きるか」ということになります。
死は敗北ではなく、次のステージの扉を開くことであり、魂の解放であり、魂は故郷、言わば、光の世界に戻っていくということを、伝えてくれる存在があったら、患者は安心して、「死」ではなく「治療」に「生きる」ことに向かうことが出来るのだと思います。
日本ではそのことを伝える存在が、昔は生活の中に密着していたお寺のお坊さんであったのです。
現在は、生活と宗教とが離れてしまい、葬儀のときにしか会わない存在になっているのはもったいないことです。
また、現在のスタイルとして、スピリチュアルカウンセラーやセラピストといった存在が魂についてお伝えする役目にあるように思います。
人生観と、人の振る舞いこそが、医療を形づくってゆくわけです。
自然科学としての現代の医学に霊性や宗教というものが融合した時に、人々が本当に願う医療(健康法)というものが実現するものと思われます。
さらに人間は、自然・社会環境の中に於いてはじめて生きられるものですから、人の健康にとって自然環境との調和や社会・世界平和ということも見落とせない重要なポイントだと言えましょう。


14時15分〜15時45分(90分)

パネルディスカッション
「統合医療実現への絆作りを目指して」

石橋建三先生(港北治療院院長)×山本百合子先生 (山本記念病院理事長)×浦尾 弥須子先生(耳鼻咽喉科部長)×堀 雅明先生(堀耳鼻咽喉科医院 院長)×斉藤大法師(元浜松医科大学医師・僧侶)×高橋理絵さん(レイキハーモニー代表)




<シンポジウム> *タイムスケジュールはこちらから (pdfファイル 250kb)

第29回生命情報科学シンポジウム

<特別講演>
カール・ベッカー(京都大学こころの未来研究センター 教授 )
「医療が癒せない病〜生老病死の日本的なケア」

産業化を経た大都会に住む戦後生まれの日本人の多くは、自分の世界観や死生観が極く当然で普遍的であると思う傾向にあるようである。しかし、実は死者を看取っていない若い日本人の世界観や死生観は珍しく、極めて特種的なものである。例えば、目で見える物しか存在しないとか、死んだら人間は完全に消えてしまうとか、神も仏も霊魂も無い、というような物の見方は、世界のあらゆる時代や文明を遡って探してみても、皆無に等しい。考古学によれば、何万年も前のネアンデルタール人から、人間は死を恐れながら死後の存続を理解していたが、戦前までの日本人も三世代家族で祖父母は孫の世話や教育を担い、孫は祖父母の介護や看取りを行い、人間の誕生から死までを家庭内で経験して、先祖の供養を大事にしてきた。このような生活は極当り前の姿だったのに対し、今は死者をあまり供養しなくなったようである。しかし、日本の伝統を覆すことが只単に「歴史の流れ」と片付けてはならない。何故ならば、これは日本人の深層心理や精神に深い影響を与える問題だからである。外国生まれの者が日本人に向かって日本の伝統や物の見方を語ることは恐縮であるが、日本人の精神文化や世界観がこれ以上歪曲されないことを願い、考察してみたいと思う。
キーワード: 精神文化、死生観、看取り、供養

<教育講演>
有田秀穂(東邦大学医学部統合生理学 教授)
「セロトニン講座」

<一般講演> 
渡辺恒夫(東邦大学理学部生命圏環境科学科 教授)
「環境科学は未来の科学である」

大槻麻衣子(大槻ホリスティック 院長)
「リグレッションセラピーとプログレッションセラピーがもたらす霊的成長について」

<ミニ・シンポジウム>  
「死後存続と生まれ変わり、そして・・・」
大門正幸他 「退行催眠時に生じる異言とそれが示唆するもの」
池川明   「胎内記憶で語られる胎児の側からみた出産」
大門正幸、大槻優子 「死後探索の実証可能性につい」
吉福康郎  「スピリチュアリティの正しい理解に基づく生き方」

「各種生理計測から太極拳を考える」
有田秀穂、中谷康司 「脳波、NIRS、セロトニン」
鎌田明彦  「太極拳実施時の瞳孔対光反応」
桂川秀嗣  「太極拳と健康」

<ワークショップ>
小川素治(真鳴気功) 「霊は存在するのか?  『霊』を体感してみよう」
よしだひろこ「催眠前世療法」
小倉才子 「気診ワークショップ」
斉藤祐子 「スピリットダンス」
鈴木眞之 「気導術」
神沢瑞至 「気療」
王一帆  「気脈鑑定」


<実演>
相原和男 「神秘医学による治療実演」
斯波祐丞 「FOLヒーリング」
音堅利恵 「FOLヒーリング」

<研究発表>
乾泰宏   「意識の修練、体外離脱などから見えてくる生老病死の姿」
斉藤祐子  「大いなる源に出逢う ジャーニーワーク」
古川彰久  「いのちの観察と科学(生命力と波動性)」
喜田圭一郎、中村泰治 「体感音響が心と体に与える影響」
河野貴美子 「音とその振動が脳にもたらす影響」
橋爪秀一


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